ガバナンスコーポレート・ガバナンス

基本的な考え方

当社は、当社と当社の子会社および関連会社全体の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るために、外部環境の変化に適切かつ迅速に対応する意思決定と業務執行のできる経営体制を構築するとともに、公正さと透明性の高い経営を実現していくにあたり、コーポレート・ガバナンスの充実を重要な経営課題として位置付けています。

また、医療用医薬品を提供する生命関連企業をグループ中核企業に持つ当社としては、高い倫理観の維持・向上を図るため、企業グループ全体として、「なによりも健やかな暮らしのために」の共通の企業理念のもと、さまざまなステークホルダーに対して取るべき行動基準や各種社内規程に則った企業活動を進めます。

当社のコーポレート・ガバナンス体制の模式図は、次のとおりです。

株主総会は会計監査人、監査役会(うち社外監査役2名)、取締役会(うち社外取締役3名)を選任および解任します。会計監査人は監査役会と連携し、代表取締役会長、代表取締役社長、内部統制委員会、グループ経営監査室、グループ戦略会議、グループ投資委員会、グループガバナンス会議、業務部門、関係会社を監査。また、監査役会へその報告を行います。監査役会は、取締役会を監査し、関係会社の調査を行います。取締役会は、指名・報酬等ガバナンス委員会に諮問し、答申・提言を受けます。また、代表取締役会長と代表取締役社長の選任・解職・監督を行います。内部統制委員会は、取締役会に報告・勧告を行います。グループ経営監査室は会計監査人と連携し、グループ戦略会議、グループ投資委員会、グループガバナンス会議、業務部門、関係会社を監査し、取締役会と代表取締役社長に報告します。代表取締役会長と代表取締役社長はグループ戦略会議とグループガバナンス会議を指示・監督します。グループ戦略会議は、グループ投資委員会に指示し、業務部門に指示、監督を行います。グループガバナンス会議は、グループリスクマネジメント委員会、グループコンプライアンス委員会、グループサステナビリティ委員会、グループ情報セキュリティ委員会で構成されており、取締役会に提言・報告を行います。業務部門は関係会社に指導・助言を行います。

ガバナンス体制およびその採用理由

当社グループの中核事業である医療用医薬品業界ならびに社内事情に精通した取締役が、高い倫理観を持って社内各所に目配りをしつつ業務運営に携わることが経営における効率性と適法性を追求する最善の方策であり、社外取締役および監査役会による経営の監督が機能する監査役会設置会社制度が、当社の企業規模や経営の進め方等を総合的に勘案し、最適と考え採用しています。

取締役会は、法令・定款に定める事項のほか、経営上重要性が高いものとして取締役会規則に定める事項について判断・決定を行っています。

取締役会の重要な職務が、経営の監督であることに鑑み、当社では執行役員制度を採用し、取締役会の決定に沿った業務の執行を執行役員に委任しています。執行方針の協議・決定については、会長、社長および執行役員を構成員とするグループ戦略会議で行います。一定金額に満たない規模かつ重要性が低い案件については、効率性や機動性の観点から別途定めた「決裁基準表」に基づき執行しています。

一方で、当社グループ各社における機能ごとに統括役員または担当役員を選任して当社グループ各社に対する指導を行うとともに、定期的に取締役会にその状況を報告させることで、適切な監督機能の確保も図っています。

役員紹介

監査体制

当社では、監査役会規則、監査役監査基準、内部監査規程を整備し、監査役会、グループ経営監査室および会計監査人との連携により監査役機能の強化を図ります。

常勤監査役は監査役会議長を務めており、取締役会やグループ戦略会議その他の重要な会議にも出席し、重要な決裁書類等の閲覧、本社および主要な事業所において業務および財産の状況の調査を行うとともに、監査役会に報告を行うことにより社外監査役との情報共有・連携・協力を図ります。また、常勤監査役は定期的に代表取締役社長と対話の機会を設けて意思疎通に努めるとともに、子会社の取締役等との情報交換を図り事業の報告を受けます。常勤監査役とグループ経営監査室長は、「財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制に関する内閣府令」に基づく内部統制の整備および運用状況、業務監査、テーマ監査等に関する情報交換を都度行うほか、グループ経営監査室が作成する内部監査報告書は常勤監査役へも回付され、その内容は常勤監査役から監査役会に報告されます。

指名・報酬等ガバナンス委員会

当社の指名・報酬等ガバナンス委員会は、取締役会の決議により選定された取締役により構成されています。また、委員会で審議を行う事項と特別の利害関係を有する委員は、その決議に加わることができないことも要件にしています。

委員会の決議は、議決に加わることができる委員の過半数が出席し、出席委員の過半数をもって行うこととしています。委員会では、経営陣幹部の選任・解任、最高経営責任者(CEO)等の選定・解職、最高経営責任者(CEO)等の後継者計画および経営陣幹部・執行役員の報酬ならびにこれらの基本方針、規則および手続等を主な審議対象とし、その審議結果を取締役会へ答申を行うこととしています。

また、取締役会は、委員会から受けた助言・提言を十分に尊重することを定めています。

議長 社外取締役
2023年度開催実績 7回

グループ戦略会議

取締役会に付議する重要事項に関する審議や取締役会で決議された事項の執行方針を協議・決定するほか、経営成績の分析・対策を検討しています。

議長 代表取締役社長
2023年度開催実績 14回

グループサステナビリティ委員会

サステナビリティに関する当社グループの基本方針の審議および決定、サステナビリティの推進体制の構築および整備、ならびにグループ各社の推進体制構築および整備の支援、報告受領などを行います。

委員長 代表取締役社長
2023年度開催実績 4回

グループガバナンス会議

当社グループ全体のガバナンス体制の構築・維持・改善を目的として4つの委員会で構成され、当社グループ全体の持続的な成長と中長期的な企業価値向上を図ります。

議長 代表取締役会長
2023年度開催実績 1回

その他の各種委員会

グループ投資委員会

重要な投資案件および各事業年度の投資予算について検討・意思決定を行うに際し、客観的・合理的かつ慎重な審議を行います。

委員長 代表取締役会長
2023年度開催実績 17回

グループリスクマネジメント委員会

当社および当社グループ各社が抱えるさまざまなリスクのマネジメント強化のため、リスクマネジメント統括を行うとともに、その進捗管理および評価を行い、継続的改善を図ります。

委員長 代表取締役社長
2023年度開催実績 2回

グループコンプライアンス委員会

役職員に対する教育・啓発活動等の実施、企業倫理ヘルプラインに係る調査結果への対応のほか、当社グループ全体のコンプライアンス意識の向上に努めています。なお、2023年度は、沢井製薬の企業風土改革プロジェクトの一環として、2023年11月から毎月開催しました。

委員長 代表取締役社長
2023年度開催実績 9回(うち企業風土改革プロジェクトによる開催:5回)

グループ情報セキュリティ委員会

情報セキュリティに関する情報共有、課題への対応検討ならびに協議を行い、情報セキュリティマネジメントの円滑な遂行を図ります。

委員長 代表取締役社長
2023年度開催実績 3回

ガバナンス強化の歴史

1995年 社外監査役が過半数化(3名中2名)体制
2008年 コンプライアンス委員会・内部統制委員会設置
2012年 独立社外取締役1名就任
2013年 取締役の報酬にストックオプション制度を導入
2015年 CSR委員会(現グループサステナビリティ委員会)を設置
2015年 コーポレートガバナンスに関する基本方針を制定
2015年 独立社外取締役に女性取締役が就任、独立社外取締役2名体制
2015年 情報セキュリティ委員会設置
2016年 取締役会の実効性評価開始
2017年 リスクマネジメント委員会設置
2019年 指名・報酬等ガバナンス委員会設置
2020年 独立社外取締役割合が3分の1に
2021年 持株会社化(グループガバナンスの強化)
2021年 上場会社役員フォーラムに加入、取締役・監査役への情報提供・研修を強化
2023年 経営経験のある社外取締役が就任、独立取締役割合が半数(50%)に

(注)2021年の持株会社化以前は沢井製薬の歴史

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