プレスリリース株式会社CureAppとNASH領域におけるDTxの開発及び販売ライセンス契約を締結

2022.08.02
サワイグループホールディングス

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サワイグループホールディングス株式会社(本社:大阪市淀川区、代表取締役社長:末吉一彦、以下「サワイグループ」)は、株式会社CureApp(本社:東京都中央区、代表取締役CEO:佐竹晃太、以下「CureApp」)とNASH(非アルコール性脂肪肝炎::Non-Alcoholic Steatohepatitis)領域におけるDTx※(以下「本アプリ」)の開発及び販売ライセンス契約をこのたび締結したことをお知らせします。
本契約締結により、サワイグループは本アプリの日本におけるNASHを適応疾患とした独占的開発権及び販売権を獲得いたします。当社は、契約一時金および今後の臨床開発の進展、販売金額などに応じたマイルストンとして総額最大105億円、ならびにアプリ上市後の販売額に応じたロイヤリティーをCureAppに支払います。
※Digital Therapeuticsの略。ソフトウェアを用いた治療のこと。

NASH は肝硬変や肝癌に進行することが知られており、将来的にNASH を原因とした肝癌の増加が懸念されております。NASH は主に肥満を背景に発症し、国内に200 万人程度(予備軍は推定1000 万人程度)存在すると考えられているにもかかわらず、現在のところ確立された薬物療法がなく、体重減少を目標とした食事療法や運動療法など、日常生活の指導が中心となります。

また、外来受診において適切な指導が行われたとしても、患者自身の努力のみで食事療法や運動療法を継続していくことが難しく課題となっています。そこで、アプリを通じて日常的に個々の患者に最適化された行動療法をアナウンスすることや、患者自身の状態を見える化することで行動療法の効果を最大化し、患者と医療従事者双方の負担を著しく増やすことなく効果を得ることができれば、NASH に対する有望な治療法になると期待されます。

また、患者の認知と行動の改善を通じた減量による治療が達成されれば、NASH により生じる肝硬変や肝癌の予防のみでなく、日本の医療費削減への貢献も期待されます。

本アプリは、CureAppと東京大学医学部附属病院が共同で2016年10月より単施設における臨床研究を開始、2018年4月からは多施設共同臨床研究を実施し、認知行動療法に基づいた本アプリによる明確な体重減少ならびに肝線維化の改善効果が認められています。今後、これまでの試験データを基に、第3相臨床試験へと進める予定です。

当社は、2021年5月に発表の新中期経営計画「START 2024」内において「医薬品のみならず、医療・健康情報の提供や活⽤により、人々の暮らしや健康、QOL向上に貢献」の実現を掲げております。基盤であるジェネリック医薬品事業に加え、人々の健康と医療に一層貢献できる総合的なヘルスケア企業を目指して挑戦を続けており、今回の協業を通じて、デジタルヘルスケア領域での技術や知見の強化とともに、IT技術を活用したソリューションを直接、患者さん・医療従事者の皆様にお届けすることで、これまで以上に「なくてはならない存在」を目指してまいります。
 
 
■サワイグループホールディングスについて
サワイグループホールディングス株式会社は、沢井製薬株式会社の持株会社体制への移行に伴い、2021年4月に設立された純粋持株会社です。中核会社の沢井製薬ではジェネリック医薬品の製造・販売を行っており、「なによりも健やかな暮らしのために」という企業理念のもと、社会と共に持続的に発展するヘルスケア企業グループを目指しています。


■ 株式会社CureAppについて
株式会社CureAppは、高度なソフトウェア技術と医学的エビデンスに基づいた疾患治療用プログラム医療機器の研究開発から製造まで行うMedTechベンチャーです。
「アプリが病気を治療する効果を持つ」という新しい医療サービスを日本で初めて実現するために、DTxの開発に取り組んでいます。

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