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人財戦略(グループ人事部長メッセージ)

グループ人事部長
山川 文仁

当社の成長戦略に欠かせない、
多様な人財の確保と育成を推進しています

人財戦略(人事部長メッセージ)

中期経営計画を踏まえた人財戦略を推進

当社では、3か年の中期経営計画「START 2024」中で、ジェネリック医薬品事業のさらなる強化と、新たな成長分野として新規事業への進出という目標を掲げています。ジェネリック医薬品事業のさらなる強化のためには、高品質、高付加価値な製品を一番手に上市し安定的に供給することが必要不可欠であり、とりわけ研究開発や生産の機能強化が重要です。また、当社にとって未知の分野である新規事業の推進には、従来にない発想を持つ創造的かつ変革力のある人財の存在が欠かせません。

こうした事業認識のもと、当社では「個を育て、個を活かす」を人事の基本理念に、多種多様な考えを持った優秀な人財の確保と育成に努めています。

昨今、日本国内の労働市場では人手不足を背景とした「売り手市場」が続いていますが、当社は積極的な採用を行い、2022年度、沢井製薬では新卒社員を含む230名の従業員を大量採用しました。また、2022年4月にグループ企業に加わったトラストファーマテックからは研究、生産を中心に約400名の従業員を仲間に迎え、研究開発や生産の機能強化を図りました。

人財育成の面では、主要国内会社において、職種や等級ごとに求められる発揮能力や期待役割等を定めた「能力要件定義書」を作成し、人事評価や研修体系の整備に取り組んでいます。また、創造性豊かな組織運営を実現するために、性別や世代を問わず多種多様な考えを大切にするダイバーシティ文化の醸成にも力を入れています。

個性と創造性を大切に、エンゲージメントを強化

売り手市場の労働市場においては、どの企業にとっても人財のリテンションが課題であり、当社も例外ではありません。この点、当社では、人事基本理念のもとで従業員一人ひとりの個性や創造性を大切にし、従業員エンゲージメントの強化に努めています。主要国内会社では、年に複数回、上司と部下が一対一で、自身の業績やキャリア等について話し合う機会を設けており、こうした場が、働きがいの向上や風通しの良い職場づくり、ひいては従業員のリテンションに寄与していると考えています。また、全従業員がアクセスできる社内イントラネットを設け、事業計画や経営数値等の経営情報だけでなく、経営層の考えや日常などにも触れられるようになっています。

こうした取り組みの成果もあり、新規学卒就職者の就職後3年以内の離職率が30%を超えているという調査結果もあるなかで、沢井製薬は長年にわたり10%未満を維持しています。

離職率の推移(集計範囲:沢井製薬)
離職率の推移

多様な価値観を認め合う企業文化を醸成

様々な価値観や背景を認め合う企業文化を醸成することは、会社や個人を成長させるために大切な要素であると当社では考えています。性別やハンディキャップ等を超えて誰もが活躍できる会社を目指して、沢井製薬では、その目標の一例として、2023年度末までに、女性管理職比率を8%以上、障がい者雇用率を2.3%以上にする目標を掲げ、取り組んでいます。

また、2022年7月にはグループ全社からメンバーを募り、インクルージョン&ダイバーシティの推進施策を検討する全社プロジェクトを立ち上げました。プロジェクトからは、経営層を含む従業員の意識改革に向けた研修の実施など、多くの検討課題の提起があり、今後具体的な施策や推進体制を検討していきます。

女性管理職比率の推移(集計範囲:沢井製薬)
女性管理職比率の推移

企業理念に基づく、健康経営の推進に注力

「なによりも健やかな暮らしのために」という企業理念を掲げる当社では、「より良い医薬品は心身ともに健康的な職場から生まれる」との考えを持っており、従業員が心身の健康を保って働ける環境づくりにも力を入れています。

毎年、「心身の健康づくり計画」を作成し、その計画実現のための推進体制を整備している他、国内の主要事業所では、従業員に心身の問題が生じた際は、産業医と連携してすぐに対処ができる環境を整えています。また、すべての従業員が気持ち良く働けるよう、就業規則等でハラスメントの撲滅に向けた企業姿勢を明文化するとともに、「ハラスメントヘルプライン」を設けて、その撲滅に努めています。

このような取り組みの成果もあり、当社は経済産業省の「健康経営優良法人」に選ばれています。今後も、引き続き、健康経営の推進に力を入れていきたいと考えています。

サワイグループホールディングス 統合報告書2023

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