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価値創造ストーリー

社会と共に持続的に発展する
ヘルスケア企業グループとして

価値創造ストーリー

ひとりでも多くの人々の身近に
高品質なヘルスケアサービスを

当社グループは、ジェネリック医薬品業界のリーディングカンパニーとして、
高品質なジェネリック医薬品の安定供給に努め、人々の健やかな暮らしを支えています。
また、新規事業の開拓を進め、総合ヘルスケアカンパニーへの進化に挑戦しています。

価値創造ストーリー 価値創造ストーリー

価値創造活動とサワイの強み

研究開発

強み 1先発品の特許に関する調査分析力

当社では、特許審判や特許訴訟の経験を豊富に有した人財と、国内外の特許情報や訴訟情報を含む独自のデータベースを構築・活用し、高度な特許戦略を実施しています。新たな課題に対しては、製薬に関する広範で深い知識を持つ国内外の知財専門弁護士と連携し、最適な特許戦略の立案を行っています。

近年では、米国や欧州における知的財産に関わる動きにも目を配り、日本での知財戦略にも活かしています。特に、米国でのパラグラフⅣ承認申請を通して多くの知見を得ることができ、今後の事業活動を支える大きな資産となったことも当社の強みです。

  • 保有特許 45件(沢并製薬)

強み 2原薬の性質や製剤技術に精通した人財による製剤技術力

世界中から原薬や製剤に関する最新情報を収集し、国際ハーモナイゼーションに沿って開発できる製剤技術力がサワイグループの強みです。また、常に開発計画の見直し・前倒しを行うことで、上市の確度を高めています。製品開発に追われるなかでも将来の開発テーマに結びつく研究に積極的に挑戦し、製剤技術の蓄積・拡充を積極的に行っています。

そして、それらの研究から生まれた一連の製剤技術である「SAWAI HARMOTECH®」を通じて、医療関係者や患者さんのニーズに合った医薬品を提供するとともに、製品の単独上市に貢献していきます。

  • 研究開発費 125億円 沢并製薬
  • 研究開発部門のスタッフ数 295名 沢并製薬

SAWAI HARMOTECH® 沢井製薬の主な製剤技術

調達

強み 1新製品原薬の高い調査・調達力

新規開発用原薬は世界中から探索し、製造所や品質などを調査、サンプルを用いた分析・製剤試作等を行い、厚生労働省の基準よりも厳しい自主基準をクリアした原薬を使用しています。調査・調達は購買部門のスペシャリストとして、新薬メーカーや原薬商社、サワイの工場の経験者などによる原薬企画グループがサポートしています。

  • 調達先 世界30か国 約500社から幅広く原材料を調達

強み 2品質と安全性を第一にした原材料の選定・調達

より良い品質のジェネリック医薬品をお届けするために、品質保証部門を中心に原薬メーカーの工場査察を行っています。また、製造部門が適切な環境で製造していることや品質管理部門が適切な分析を行っていることを確認するとともに、原薬メーカーの品質管理体制がサワイの基準に適合していることも確認しています。医療関係者の皆さまに安心してご使用いただけるよう、原薬製造国と原薬製造所の情報を公開しています。さらに、安定調達を目的に、同じ原薬を複数のメーカーから調達するマルチソース化にも積極的に取り組んでいます。

生産・
信頼性保証

強み 1多品種少量生産に対応する製造ノウハウ

ひとつの機械で多くの品目を生産するジェネリック医薬品の製造では、主薬の混入を絶対に起こさないノウハウが不可欠です。

顆粒を錠剤に成形する打錠機の場合、品目の切り替えに丸1日程度かかることもありますが、サワイでは、清掃・洗浄の一つひとつの手順をバリデート(妥当性を検証)しながら、安全性を確保しています。こうしたジェネリック医薬品特有の製造工程でのバリデートと生産管理のノウハウが、多品種少量生産と品質の確保を両立させています。

  • 生産能力 約155億錠(沢并製薬)約50億錠(Upsher-Smith)
  • 製造承認品目数 約750品目(沢并製薬)約60品目(日本での品目換算に準じて算出)(Upsher-Smith)

強み 2徹底した品質管理

原薬や添加剤の選定から製造過程、販売後に至るすべての工程で、国の基準を上回る基準で品質を管理しています。

安心してお使いいただけるジェネリック医薬品を提供するため、妥協のない品質向上に取り組んでいます。

  • 品質管理部門のスタッフ数 411名(沢并製薬)68名(Upsher-Smith)

強み 3全国に展開する自社生産工場と社外協力会社

国内の主要8工場を中心に、製造管理と品質管理を行っています。8工場ではGMPを遵守し、監査での指摘事項を共有して足並みを揃えて継続的な改善に努めています。

製剤製造委託先に対しても、少なくとも3年に1度、監査を実施しています。

  • 自社で実施したGMP監査数 153回(沢并製薬)62回(Upsher-Smith)

営業・
マーケティング

強み 1的確な情報提供

約370 名のMR(医薬情報 担当者)と、24時間365日対応のお問い合わせ窓口「医薬品情報センター」、Webサイトという3つの窓口を通じて、患者さんと医療関係者の皆さまに情報を提供しています。

MRは医療関係者の皆さまに的確な情報提供活動を行うだけでなく、医薬品の副作用や安全性に関する情報を収集し、安全管理部門を中心に集約。その内容を医療現場へフィードバックし、適正にご利用いただけるよう努めています。

  • MR数 約370名(沢并製薬)約20名(Upsher-Smith)

強み 2豊富な製品ラインナップ

当社国内グループの製品のラインナップは、約800 品目に上ります。多彩な品目を販売することで、幅広い領域・疾患にわたる情報の収集と提供が可能になり、医療関係者の皆さまの治療方針やニーズに幅広くお応えできるのが、サワイグループの強みです。

MRに対する継続研修でも多品目を扱うゆえに幅広い知識が習得できます。豊富な製品ラインナップを持つからこそ、同一疾患の治療に対して複数の薬剤が提案でき、併用薬についてもより多くの提案が可能です。

  • 販売品目数 約800品目(沢并製薬)約140品目(日本での品目換算に準じて算出)(Upsher-Smith)

社会に提供する価値

誰もが安心して
医療を受けられる社会に

日本を含む世界には、経済的な理由で十分な医療を受けられない方も多くおられます。
当社グループは、高品質で付加価値の高いジェネリック医薬品の開発・安定供給により、
医療アクセスの向上に努めています。

  • 販売数量 沢并製薬 約150億錠
  • 日本で流通する医療用医薬品の数量に占めるシェア 当社推計 約8.2%
  • 医療費節減額 日本事業 約2,809億円 米国事業 約1,312億円

人々の健康を支える
総合ヘルスケア企業を目指して

中核であるジェネリック医薬品事業のみならず、予防から治療まで幅広い範囲で、
健康食品やデジタル・医療機器等の薬剤治療に限らない選択肢を提供するほか、
希少疾患領域の新薬開発事業にも参入していきます。

  • 健康寿命延伸への貢献 PHR(パーソナルヘルスレコード)管理アプリ 400以上の医療機関で活用

サワイグループホールディングス 統合報告書2023

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バックナンバー

担当役員メッセージ
(研究開発)

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ジェネリック医薬品の一番手上市に加え、新規事業にも挑戦

取締役 専務執行役員
グループ研究開発統括役員
(グループCRO)
横田 祥士

近年増加する開発難度が高い製品の開発に対応するために、DXを活用して研究効率を高めるとともに、外部研究機関等との積極的な共同研究や動物実験を伴わない生理学的モデルの研究等、幅広く研究開発の基盤強化を図っています。

そして、十分な治療薬がない希少疾患の医薬品開発を含めて、苦しんでおられる患者さんが誰一人取り残されることのないよう、ジェネリック医薬品の一番手上市のみならず新規事業にも挑戦してまいります。

担当役員メッセージ
(知財)

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新規事業分野を含めた知財力の強化を推進

常務執行役員
グループ知的財産担当役員
(グループCIPO)
杉本 信子

今までは、主としてジェネリック医薬品に係る特許案件に対処してきましたが、今後はデジタル医療機器などの新規分野における知財力の強化も図ってまいります。

また、知財、製剤、物性分析などの専門知識を併せ持つ人財を育成し、高度な知財戦略の立案等を組織的かつ網羅的に実行・継続する「SAWAI HARMOTECH®」を中心とするサワイのオリジナル技術の知財保護並びにブランド化を推進するなどの施策を強化して、当社グループ全体の無形資産の価値の最大化に取り組んでまいります。

担当役員メッセージ

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品質向上への取り組みを積み重ね、グループ理念を実現

常務執行役員
グループ生産統括役員
(グループCPO)
蓮尾 俊也

国内サワイグループの医薬品生産能力は、沢井製薬の鹿島・関東・三田・三田西・九州・第二九州の6工場の155億錠に、トラストファーマテックの矢地・清間工場の30億錠を加えると、すでに185 億錠の規模にまで拡大しています。

その生産能力に合わせて、品質のレベルアップを図る取り組みを日々積み重ねることで、「なによりも健やかな暮らしのために」というグループ理念の実現を目指しています。

Topicsトラストファーマテックにおける生産体制の確立に向けて

写真トラストファーマテックの清間第二工場

2021 年12月に当社グループの新たな子会社として設立したトラストファーマテックでは、2023年4月から本格生産を始め、2024年に年間20億錠以上という生産体制の確立に向けて準備を進めています。

最重視して取り組んでいるのは、沢井製薬と同じ「なによりも患者さんのために」という企業理念、並びにサワイ品質の徹底・浸透です。企業理念を従業員一人ひとりに浸透させ、実践を促すために、コンプライアンス意識向上のための研修やグループ活動を計画的に実施しています。また、品質に対する「サワイカルチャー」を浸透させるため、GMPシステムを再構築し、従業員に対し継続的な教育を実施しています。

また、工場への生産移管を計画的に実施しています。新製品については研究開発本部の立会製造・試験による サワイレベルの基準を継承するとともに、既存品目についても製造・試験実施時に沢井製薬の従業員が立会い指導を行っています。品質確保に関しても、品質保証部責任者 や信頼性保証本部による指導会や監査を実施するなど、沢井製薬が全面的にバックアップしています。

今後は、2025年までに生産に関わる従業員を増やしつつ、将来的に30億錠の生産を目指しています。